Graphic Art exhibition <2014.April> 〜クリエイティブ表現の現在〜終了しました

東京のRECTO VERSO GALLERY様から出展オファーをいただいて
参加させていただいた今回のグループ展。

最初は少し悩みましたが


ビジネス街にに立地している会場であり、企業(社会)とアート(デザイン)を結びつけるという意図が今の自分の方向性と合致しているということ。

著名なアーティストの方々の個展や企業の新商品の展示の場に使われてきた緊張感のある空間で、最大限に自分の力を発揮して今出来る最高の展示ができれば必ず自分の糧になるだろうということ。

この機会を自分にとって+にできるかどうかは自分次第だ!ということ。

等々で参加を決意。


在廊日、初めて会場に足を踏み入れたとき

まず自分の作品が今までにないクリアな見え方をしているのに驚いた。

 

ほぼ正方形で窓もなく、全面白い空間。

「ホワイトキューブ」というそうです。

 

作品が何も展示されてないと、距離感を失ってクラクラしてしまいそう。

 

照明も作品がクリアに見えて影が出来にくいように場所や色等、綿密に計算されているそうです。

 

ここまで徹底的な空間は都内でもあまりないということです。

 

個人的に、最近は展示する会場にいかに自然に合わせて魅力的にみせられるか、

ということにこだわる傾向だったので、

この度、正反対の考え方のベクトル上にある会場で展示をして、

はっとさせられることがいくつかあった。

 

まず、あまりに作品がクリアにみえるので、

ごまかしが効かない。

もう、徹底して作品勝負。

当たり前なようで当たり前ではなかった、今まで。

 

例えば、古民家風のギャラリーで展示したとしたら、

その落ち着きのある少し生活感のある空間が手伝ってくれて

作品自体が癒し系だったりより親しみのあるものに見えるかもしれない。

 

その空間に染み付いた「気」みたいなものを作品にまとわせて

いかに作品含めて、しっくりくる空間をつくり出せるか

 

それを極めるのも一つの手ではあると思うし、

そういうの、自分は好きだ。

 

 

今回の会場は、もちろん「気」みたいなものは皆無で、

ただの何もない「箱」

 

無駄なものはほぼなく、関係者さえも基本的にそこにいてはいけない。

みる人と作品が静かに向き合うことが最優先。

 

本当に厳しかった。

こんなにシビアな空間に出会ったことがなかったので

正直ホワイトキューブってのをナメていた。

 

そして自分自身もこんなに真剣に自分の作品と対峙できたことはないだろうというくらい。

 

作品自体がすべてを語っていて、

例えば

商業ベースで考えると、

自分がどのような技術、考え方、センスをもっていて

具体的にどういった対象にどのような影響を及ぼせて

どのような効果が期待出来るか、、、

 

展示が終わったあと、

東京で気になっていたクリエイティブな場所、

展覧会等を見てきましたが、

人に影響を及ぼしたり共感を強く得られるものは

ある明確な方向性を持っていて

それをこれでもかって貫いている。

もうそれが徹底的すぎて

なんていうか人工的すぎて、作り手として見ているとしんどくなるくらい。。。

それを今回の東京滞在の多くの場面で痛感いたしました。。。

 

だけど、そんな打ちのめされる経験をしても、

まだ自分も負けたくない、という気分でいれるので、

当分は新しいものを創り続けていけるのかな、とおもいます。

 

もっと強さをもって、

ある意味バカになって

楽しくいきたいとおもいます^^

 

 

最後に、

この度、このような貴重な経験をさせてくださったRECTO VERSO GALLERY様、

会場に足を運んでくださいました皆様、

ありがとうございました。